里神楽とは


神楽の起源
 
 神楽の期限の記録として最も古いのは、古事記、日本書紀、旧日本書紀、
  等に記載されているように、神代の昔に天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、
  天の岩戸(あまのいわと)へこもられたとき、大神さまをお慰めする為に、
  天鈿女命
(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で舞を舞ったことにあると
  言われています


神楽の分類
 
 神楽を大きく区分すると、『宮廷神楽』と『里神楽』の二つに分けられます。

  宮廷神楽とは、宮中で行なわれている神楽で、古代において大陸から
  わが国に伝えられた雅楽(ががく)や伎楽(ぎがく)です。

  里神楽とは、一般の神社の神事芸能で、田植え行事の中の神事舞から
  発生した
と、考えられています。そして、この里神楽から、『伊勢神楽』や
  『出雲神楽』などが派生しました。

  里神楽が変遷を重ね、一端では『能』や『歌舞伎』に発展し、一方では
  全国各地に種々な形態の神楽として伝承されていま
す。


里神楽の分類
1.巫女神楽
   巫女舞。 巫女が神座になって神懸かりして神の意思を伝えた形式が
   様式化したもの。

   『三姫舞』と称される稚児舞は巫女神楽に類するものである
2.伊勢流神楽
   
湯立神楽・霜月神楽とも呼ばれている。勧請した神に湯を献じ、参拝者に
   湯をかけて清めとする。これに、芸能が伴い舞いや呪術を唱える
3.出雲流神楽
   
四方固め、天の岩戸、天孫降臨、あるいは天津国津狐の舞などの
   神話を舞う出雲流がある。

   
各地の神社で行なわれている仮面を用いた黙劇は、里神楽と賞され、
   様々な形態でほぼ全国に分布しており、出雲流の亜流とされている。

   
東北地方の山伏神楽、法印神楽、関東の江戸神楽、西日本の神楽
   等は、ほとんどがこの系統に属する
4.獅子神楽
   獅子はもともと伎楽や舞楽の中にあり、大陸から入ったものである。
   これが悪魔を祓うという信仰に伴い、広く分布している。

   奥羽の山伏たちの祈祷にも利用され、また伊勢や尾張の大神楽と
   呼ばれるものとなった。